デフォルトのログイン画面ではWordPressのロゴが表示され、wordpress.orgへとリンクされています。これをアクションフックとフィルターフックを使ってオリジナルのロゴに変更し、リンク先をトップページへ変更したいと思います。
ちょっとしたカスタマイズですが満足感が感じられておすすめです!
最後にadd_action()
とadd_filter()
の違いも大まかに解説します。
ログイン画面のロゴをカスタマイズ
ログイン画面のロゴを変更する手順
ログイン画面のロゴはCSSのbackground-image
で指定されていますのでこれを上書きすると変更できます。
手順としては、
- 上書きするスタイルを記述したCSSファイルを用意する。
- ログイン画面が表示される際に用意したCSSファイルを読み込む処理をfunctions.phpで設定する。
といった流れで実現できます。
CSSファイルの用意
読み込まれるCSSファイルを用意します。
デフォルトのセレクタと同じ指定方法で上書きしています。数値は使用する画像サイズに合わせて変更してください。
css/login.css
.login h1 a { background: url("ロゴファイルのパス") no-repeat center / 100%; width: 120px; height: 50px; }
ログイン画面でオリジナルのCSSを読み込む
functions.phpに処理内容を記述します。
functions.php
function og_login_css() { wp_enqueue_style( 'og_login', get_template_directory_uri() . '/css/login.css' ); } add_action( 'login_head', 'og_login_css' );
1行目:link
要素を書き出す関数を用意します。
2行目:wp_enqueue_style()
を使うと安全にCSSを読み込めます。get_template_directory_uri()
で適用中のテーマのフォルダを参照できます。
4行目:1行目の関数を実行するタイミングを指定しています。この場合、head要素の読み込み完了直前となります。
add_action()
を使うと「特定のタイミングで指定の関数を実行する」ことが可能です。
使い方はadd_action('アクションフック', '関数')
の形で指定します。参考リンクのアクションフック一覧にあるように、WordPressでは様々なアクションフックが用意されています。
今回の例では「login_head
にog_login_css()
をフックする」という言い方をする場合もあります。
参考リンク
WordPress Codex – wp_enqueue_style()
WordPress Codex – get_template_directory_uri()
WordPress Codex – add_action()
WordPress Codex – アクションフック一覧
ログイン画面リンク先を変更
add_filter()
を使うことでデフォルトのリンク先URLが出力される前にこれを変更できます。
functions.php
function login_logo_link() { return esc_url( home_url() ); } add_filter( 'login_headerurl', 'login_logo_link' );
1行目:4行目のadd_filter()
で実行される関数を用意します。
2行目:変更後のテキストを返り値とします。ここではトップページのURLを返り値としました。
4行目:フィルターフックlogin_headerurl
にlogin_logo_link()
をフックします。
参考リンク
WordPress Codex – home_url()
WorePress Codex – add_filter()
WordPress Codex – フィルターフック一覧
add_action() と add_filter() の違い
add_action()
のアクションフックで指定されるのは「関数を実行するタイミング」となります。
対してadd_filter()
のフィルターフックで指定されるものは「変更前のテキスト・データ等」となります。そのためadd_filter()
にフックする関数ではreturn
で値を返す(返り値・戻り値とも言います)必要があり、フィルターフックで指定されたものがその値に変更されます。
add_action() | add_filter() | |
概要 | 特定のタイミングで関数を実行する。 | 何らかの値が出力される前にそれを変更する。 |
フック | アクションフックを指定する。 | フィルターフックを指定する。 |
関数 | 関数のみで完結する処理を行う。 | 変更後の値を返す必要がある。 |